地方中小企業でもできる!福利厚生を活用して会社のブランド力を高めよう。
- m-yokoo
- 5月20日
- 読了時間: 5分
更新日:5月22日
「社員のモチベーションが上がらない…」
「採用してもすぐに社員が辞めていく…」
経営者や人事担当の皆さまからは、よくこうした悩みをお聞きします。企業にとって、優秀な人材の確保と定着は大きな課題です。その中で注目されているのが「福利厚生」の充実。最近では、単なる住宅手当や交通費補助だけでなく、社員の個性やライフスタイルに寄り添った“ちょっと変わった”福利厚生を導入する企業が増えています。
しかし、大企業に比べると中小企業では福利厚生の導入率が低く、福利厚生の予算も低い傾向にあるのも現状です。とはいえ、充実した福利厚生は社員のエンゲージメント向上に大きな影響をもたらすもの。かつては「社員のための制度」という認識が主流でしたが、いまや福利厚生は企業の価値観を体現し、ブランド力を高める戦略ツールとなりつつあります。
本記事では、
✔︎ 地方の中小企業でも実践可能な福利厚生の導入事例
✔︎ 導入のメリット
✔︎ 導入の進め方のポイント
をご紹介します
福利厚生が中小企業にもたらす3つのメリット

人手不足が深刻化する中、地方の中小企業が「選ばれる会社」になるためには、給与や職場環境だけでなく、独自性ある福利厚生の整備がカギとなります。福利厚生は単なる従業員サービスにとどまらず、採用力の強化、社員の定着率向上、そして企業のブランド価値向上にも直結する重要な経営戦略です。
ここでは、中小企業が福利厚生を活用することで得られる3つの主要なメリットについて解説します。
1. 採用力の強化
福利厚生は応募者が企業を選ぶ際の判断基準のひとつです。特に若年層やU・Iターン希望者は、「給与額」だけでなく「働きやすさ」や「制度のユニークさ」にも敏感です。
2. 定着率の向上
社員にとって働きやすく、プライベートを大切にできる職場環境は、離職率の低下にもつながります。特に子育て支援や通勤手当、健康支援などの制度は、生活の安定を後押しし、長期勤務への動機づけとなります。
3. ブランド力・地域認知の向上
ユニークな福利厚生制度は、メディアに取り上げられることもあり、地域での話題作りや認知拡大にも貢献します。「社員を大切にする会社」という評価は、取引先や顧客からの信頼にもつながります。
地方中小が実践した福利厚生を紹介!

ネクスウェイブ株式会社(福岡市中央区、社員19名、*執筆時)は、社員の働きやすさと成長を重視した独自の福利厚生制度を多数導入しており、その多くは社員の要望から実現しています。ネクスウェイブ株式会社が実施している福利厚生について一部紹介します。
ただいま制度
実家への帰省を支援する制度で、年1回、休暇取得とともに交通費やお土産代として1万円の補助が支給されます。
アニバーサリー休暇
結婚記念日や家族の誕生日、推しのライブなど、個人の大切な日に1日休暇を取得できます。
美容手当
美容院代以外の美容にかかる費用(ネイル、まつ毛、眉毛など)に対して年間12万円まで補助されます。
スキルアップ手当
ジムや語学教室など、自己成長に繋がる活動に対して月1万円、年間最大12万円まで補助されます。
社食や家賃補助といったコストのかかる福利厚生は少ないものの、社員の声に耳を傾けることで、コストを抑えつつ社員のエンゲージメント向上に寄与しています。こうした福利厚生の運用のしかたこそ、地方の中小企業が取り組むべき姿だと言えるでしょう。
求職者にも福利厚生をアピール!

充実した福利厚生を用意することは、求職者からの印象アップにも良い影響をもたらします。Beautiful Nowではネクスウェイブの採用支援をおこない、福利厚生をアピールすることで採用のブランディングを成功させました。
この支援事例ではWantedlyを活用し、企業プロフィールやストーリーで福利厚生についての発信をおこないました。
その結果、
「社員やその家族のことを想ったユニークな休暇制度に惹かれた」
「美容に対して補助が出ることで、日々のモチベーション向上にもなりそう」
など、求職者からは福利厚生に対するポジティブな意見が多く聞かれました。
福利厚生に力を入れていることをアピールすることで、求職者の志望度を高めることができます。良い人材を獲得するためにも、福利厚生を活用していきましょう!
中小企業が福利厚生を導入・改善するためのステップ
福利厚生の導入や改善を成功させるためには、単に制度を設けるだけでなく、自社に合ったプロセスで進めることが重要です。現状の把握から目的の明確化、スモールスタート、そして発信と見直しまで、段階的に取り組むことで、無理なく実効性のある制度を構築できます。
ここでは、中小企業が実践しやすい4つのステップに分けて、福利厚生導入の流れをご紹介します。
ステップ1:現状把握とニーズの把握
まずは現行制度の棚卸と社員アンケートによる「本当に求められている制度」の洗い出しを行いましょう。
ステップ2:導入目的の明確化
「採用強化」「定着率向上」「健康経営」など、何のために導入するのかを明確にし、方向性を定めます。
ステップ3:小さく始める
すべてを一度に導入しようとせず、実行可能な範囲からスタートすることが大切です。たとえば「誕生日休暇」や「無料コーヒー制度」などは、費用負担も少なく始めやすいです。
ステップ4:制度の発信と見直し
導入後は社内外にしっかり発信しましょう。SNSや採用サイトでの紹介も効果的です。定期的に制度の満足度を確認し、改善を加えていくことも重要です。
最後に:小さな一歩が、会社の未来を変える

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